学生の頃、佐川急便の配送センターで深夜バイトをしていた。
深夜に猛烈にトラックが配送センターにやってくる。
そこからどんどんベルトコンベアーに降ろされる荷物。
ダンボールに入ってるものは何か分からないが多種多様。
時にはタイヤとか大きな石みたいなもの、大量の釣竿や鉄の板なんてのもあった。
ポケットティッシュのダンボールが延々2時間流れてきたことも。
次々に流れてくる荷物の伝票番号みながら枝分かれしたベルトコンベアーにどんどん仕分ける作業をしていた。
少しでも遅れると荷物の上に次の荷物が乗りどかしながらの作業は地獄のようだった。
猛烈にハード、止まる事を知らない荷物、深夜3時にもなるとほとんどが上半身裸で仕事してる。
何も考えずに若いエネルギーをあるがままに作業にぶつけていた。
未だに分からない事が一つある。
早朝5時くらいだったか、いつも水戸黄門のテーマ曲が何故か流れる。
労働者はそれを時報代わりに使ってた。
「もう5時かー」
てな具合に。
だが、何故水戸黄門なのか?しかも大音量
さらにフルコーラスなのだ。
あれは何だったのだろう?
だが、作業中に聞く水戸黄門はなんとも言えない感じで、
自分が生きている事を実感する瞬間のようでもあった。